ザッポスの価値観
「新しく入社してきた人たちに対して、われわれがまず念を押すのは、『われわれの目的は、モノを売ることではない』ということです。そうではなく、目指しているのは、『友人のように親身になり、お客様の急場を救うこと』。そいう風にマインドセットを180度転換してください。」
「社員一人ひとりが、ザッポス社の代表」として、会社の利益を優先するのではなく、あくまで生身の、ひとりの人間として、友達に接するような思いやりをもって顧客に接するべき、というのがザッポスの考え方です。
先に述べたように、ザッポスは人材育成に力を入れます。「われわれの目的は、モノを売ることではない。友人のように親身になり、お客様の急場を救うこと」という価値観が全ての社員に浸透しているのです。
ザッポスはどんな広告を打つよりも、一回のサービス体験をしてもらうことが何よりも評判に繋がると考えています。いくら会社を広告したところで、実際に顧客と触れ合うのは社員であって、そこで社員が十分なサービスを提供することができなければ、評判には繋がらない。
オンライン販売を手掛けるザッポスの窓口となるのはカスタマーサービスだけです。そこで最高のサービスを提供することができれば、顧客は必ずまた利用してくれると考えています。そして、ザッポスのリピート率は75%にも上ります。ザッポスの価値観が浸透している証拠だと言えるでしょう。
顧客を大切にするというのは、ザッポスに限った話ではないでしょう。どんな企業であったとしても、顧客がいて初めてビジネスが成り立つ。その顧客をないがしろにするような企業は生き残っていくことはできないはずです。
顧客と実際に触れ合うのは、一人一人の社員しかいない。結局は社員が唯一の会社の顔なのです。だからこそ、社員教育は大切にした方がいい。どれだけ広告にお金をかけて新規顧客を掴まえても、一度の取引でマイナスの印象を持たれてしまったら、元も子もない。むしろ、ネガティブキャンペーンにお金を使っていると言っても過言ではありません。真っ先にお金を使うべきは人材です。会社の理念をしっかりと理解した人材だけが、会社の評判を高めてくれるのです。
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