オープンで正直が最強の戦略
「隠し立てすることがなければ、恐れることはない」というのが、ソーシャルメディアに対するトニーをはじめザッポスの基本姿勢なのです。
「コミュニケーションを通して、オープンで正直な人間関係を構築せよ」とコア・バリューの第6条にあるように、「オープンであり、正直であること」が最強のソーシャルメディア戦略であると、ザッポスでは考えているのです。
社員がツイッターをしていることに危うさを感じている企業もあるのではないでしょうか。何か危険なツイートをしてしまうのではないか、トラブルを起こして企業価値を毀損してしまうのではないかと。
しかし、ザッポスはTwitterをすることを推奨しています。すべての社員がオープンに発信し続けることに価値を見出しているのです。社員は唯一の会社の顔であって、その社員がオープンに発信をすることで会社を知ってもらうチャンスが広がるのだと。Twitterを通して自分を発信することで、カスタマーサービスでは「こういう人に今対応してもらっているんだ」とファンが生まれていくのだと言います。社員のツイートが何よりもの広告になると考えています。
これを可能にするのがザッポスの人材戦略なのでしょう。ザッポスと同じ高い目標を持つ社員だという確信があるからこそ、心の底から社員を信頼することができる。同じ目標を持つ社員のツイートが会社の価値を毀損するわけがないと信じることができるのです。
社員を信頼できない会社が、成功するわけありません。結局、会社の中でカギを握るのは、人材採用と人材育成です。そこに力を入れていれば、社員を信頼することができて、効率よく会社を回していくことができるのです。
現代はあらゆるものが見える化しています。どんな情報も簡単にネットで拡散してしまう。そんな世界の中で、隠し事をするなんてもはやオワコンなのではないでしょうか。「社員がツイートで炎上するのが怖いからツイートを禁止する」というのは、明らかに時代の流れと逆行しているのです。
これからの時代、隠し事なんてできないと考えた方がいい。本当の意味で、清廉潔白に生きていない会社は、信頼を勝ち取ることはできないのです。これまでのように、隠しておけば表に出ないという時代は終わりました。これからの時代を生き残っていくためには、誠実に事業を行い、本当の意味で社会に貢献していくことが必要不可欠なのです。
まとめ
今回はザッポスの人材戦略を考えてきました。
自社の文化を押し出すことで、それに共感してくれる社員を集める。ザッポスと同じ方向を向く人材を集めることを何よりも大切にしています。
だからこそ、社員を心から信頼することができる。社員を信頼できるからこそ、SNSを最大限活用してオープンで正直に事業を進めていくことができるのです。
清廉潔白に事業運営できていない会社は、これからの時代を生き残っていくことはできないでしょう。
見える化がどんどん進んで、隠し事などオワコンな時代になっているということを忘れてはいけません。
今回も最後まで読んで頂きありがとうございました。
本記事はあくまで830の主観を織り交ぜた上で、書籍の紹介をさせて頂いております。書籍との食い違いが生じてしまっている場合もございます。ご理解頂けますと幸いです。
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