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「LIFE SHIFT」のすすめ_3

100年時代を生き抜いていくために必要な資質はたくさんあります。
前回書いたように、創造力や思いやりだって不可欠なスキルです。挑戦する勇気や内省する能力も大切でしょう。
今回は大切な資質の一つとして、セルフコントロールについて考えてみましょう。


目次
  • セルフコントロール
  • 快楽を先延ばしできるか
  • まとめ

セルフコントロール

長寿化がさらに進めば、セルフ・コントロールの失敗が生むコストはいっそう膨らむ。長寿化時代には、現在の行動と未来のニーズのバランスを取ることが不可欠だ。現在の行動が未来の自分に影響を及ぼすことを理解し、必要なセルフ・コントロールをすべきなのは、金融の分野に限った話ではない。生産的で充実した人生を100年以上生きる上で核になるのは、セルフ・コントロールの能力なのである。

「複利」は最近よく取り上げられる言葉でしょう。投資をする上で、非常に大切な考え方の一つです。「複利」を使って長期投資をすれば、指数関数的にポジションは増えていく。投資期間が長ければ長いほどその効果は絶大です。だからこそ若い時の投資が大切になる
利回りが5%だと仮定して、20歳から40歳まで10万円を複利投資したとすれば、その10万円は26万円になっています。60歳まで投資したとすれば、その10万円は70万円にもなるのです。つまり、40歳をベースに考えると、20歳のお金は3倍の価値があるという事です。一度の飲み会で3000円使ったとすれば、その呑み会は10000円の出費になるのです。それくらい若い時のお金は重要です。若いからこそ、お金の知識をしっかりと身に付けて、正しく運用していかないといけません。
100年時代になって、寿命が長くなればなるほど、その複利の効果は絶大になっていくでしょう。

しかし、分かっていたとしても、目先の快楽を求めてしまうのが人間です。投資に回した方がいいのに、飲み会に行ってしまうのが人間です。勉強した方がいい、本を読んだ方がいいと分かっていても、だらだらとテレビを見てしまうのが人間です。
そんな時に重要になるスキル、それがセルフコントロールです。現在の行動がどれだけ未来の自分に影響するのかをしっかりと理解し、欲望を抑えて適切な選択をしていかなくてはいけないのです。長期的な視野を育み、理性的に物事を考えられるようになる。それがセルフコントロールです。
そこらの資格のように、一朝一夕で身に付けられるほど簡単なスキルではないですが、セルフコントロールはきっと100年時代に大きな財産となります。日々の生活から、セルフコントロールを身に付けられるように意識してみてはいかがでしょうか。