大切なのは人的ネットワーク
いろいろなタイプの人と出会いたければ、もっと大規模で多様性に富んだ人的ネットワークの中を探すべきだ。そのような人的ネットワークの中でなら、あなたが憧れを抱くことができ、変身のお手本にできそうな人が見つかるだろう。
(中略)
おそらく、職探しで重要なのは、無形の資産のなかでも知識だと思う人が多いだろう。しかし、マーク・グラノヴェターの説得力のある研究によれば、重要なのは人的ネットワークだ。何を知っているかではなく、誰を知っているかが大切だというのだ。
無形資産の中でも重要なものは人的ネットワークだと語られています。
先ほどの人間関係は、家族や友人といった私的な人間関係をイメージしていましたが、ここではより公的な人間関係を指しています。仕事をしていく上でいろんな人と繋がっているというのは強みになるのです。
情報が溢れる現代において、知識は簡単に手に入れることができます。しかし、それを習得するまでには時間とコストがかかります。そのコストを割いて知識を得るくらいだったら、すでに知識を持っている人にお願いした方がコストが低いという事もあり得るでしょう。そういった天秤を加味して、自分で勉強するのか、誰かにお願いするのかを選択しないといけない。例えば家の掃除にしたって、時間を割いて自分で掃除をするのか、お金を払って人を雇うのか、しっかりと検討しないとどちらがベターなのかは分かりません。
しかし、人的ネットワークを持っていないと、誰かにお願いするという選択肢すら持つことができないのです。
会社で実感することは、新入社員の830は何も知らないという事です。だからと言って、一から勉強するというのは途方もない。にも関わらず、勉強したところでたどり着くのは周りの人に追いつくところまでだなとも感じます。それならわざわざ資格の勉強をして、周りの人に追いつくのはやめようと思っています。
勉強するくらいだったら、たくさんの人とネットワークを築いて、誰が何を知っているのかを抑えていく方がずっと価値があるだろうと思うのです。自分で知識を身に付けてしまえば、自分で手を動かして仕事をしないといけなくなる。しかし、知識を持った人を知っていれば、仕事をアウトソーシングしていくことができる。手を動かすのは、手を動かすことが得意な人がやればいい。知識がなくて手を動かすことが苦手な人がその仕事をやれるように努力する必要が必ずしもあるわけではない。
830は色んな人とコミュニケーションを取りながら、仕事を組み立てていく方が好きだ。全体像を掴んで、仕事を割り振ることの難しさも実感してきた。だからこそ、その難しい仕事をする人間を目指そうと思う。それが自分にとっても、会社にとっても、社会にとっても、ベストな選択だと思うから。そのために、人的ネットワークはとても大切なものであるし、大切にしていかなければいけない無形資産の一つだと改めて実感することができました。
まとめ
このブログの中で、何度も紹介してきた無形資産ですが、ぜひ見つめ直して頂ければ嬉しいです。
無形資産こそが人生を豊かにしてくれるのです。
後半では、人的ネットワークについて考えてきました。すべての人が同じように知識を身に付ける必要はありません。知識を身に付けて実際に手を動かす人もいれば、人的ネットワークを駆使して全体像を掴みながら仕事を動かす人もいます。どちらも同様に大切な存在です。
これまでの日本社会の問題は、全ての人がまず前者を目指し、その中で優秀な人が後者になっていくという社会基盤です。だからこそ、多くの人は、後者の方が前者よりも優れた仕事だと洗脳されている。しかし、前者も後者も社会に必要とされる仕事であって、同様に価値があると830は思う。ただ、前者と後者では、必要とされる能力が余りにも違う。にも関わらず、それらを繋げて考えてしまうから、日本には優秀なリーダーが余りにも少ない。前者で優秀な成績を上げた人が、後者でもうまくやっていけるかどうかは全く別の話なのだから。
これからキャリアを築いていく830達は、まず前者と後者どちらを目指すのかをきちんと決めておかないといけない。それによって選択は180度変わっていくのだから。自分が将来どんな人間になりたいのかをしっかりと見定め、選択をしていくことが大切だ。もし後者を目指すのであれば、資格を取るために時間を費やすよりも、人的ネットワークを築いていく方がずっと価値があるだろう。
今回も最後まで読んで頂きありがとうございました。
本記事はあくまで830の主観を織り交ぜた上で、書籍の紹介をさせて頂いております。書籍との食い違いが生じてしまっている場合もございます。ご理解頂けますと幸いです。
正確な情報については、是非原本を購入の上、ご一読ください。
今後も宜しくお願い致します。