想いを伝えるプレゼン
私たちは、やっぱり「自分の存在をかける」くらいのつもりで、聞き手に伝えなければいけないのではないでしょうか。
(中略)「これから伝えようとしていることは、自分が一番詳しいし、自分はそのコンテンツに一番自信を持っているし、一番好きだ」くらい強い思いを持ち、その思いを聞き手にぶつけることが不可欠です。
(中略)聞き手を「動かす」ためには、そのくらいの想いは普通に必要です。厳しいことを言いますが、そこまで思えない人は、思いがこもっていないプレゼンによって相手が動くレベルの仕事しかできないのです。
プレゼンは聞き手に行動を起こさせるために行うものです。しかし、人に行動を起こさせるというのは簡単なものではありません。人は変化を嫌います。だから、人に行動を起こさせるためには、変化を嫌うという人の特性を乗り越えるだけのエネルギーを聞き手に与えないといけない。
淡々と論理的に話して、理詰めで人を動かすことができると考える方もいるかもしれません。しかし、人はいつも論理に従って生きている訳ではありません。当然論理が欠けていれば話にはなりませんが、論理だけでは人は動かない。人は感情に動かされる生き物です。論理と合わせて、想いが備わっていないプレゼンは人を動かすことができません。「どうしてもこうして欲しいんだ。こうすることできっとみんな役に立つと私は心から信じているんだ。」といった強い思いがないと聞き手には伝わらないのです。
大学では研究発表を何度か行いました。その中で教授には、「絶対弱みを見せるな。自分が研究してきた成果は100%正しいんだという気持ちで発表しろ。」と言われました。研究発表なんて、誰かが一意見を述べるにすぎません。誰もそれが100%正しいなんて思って聞いていない。だけど、発表する当の本人すらも正しいと思っていないような発表になんて意味がない。誰もまともには聞いてくれない。発表者が弱みを見せた時、発表の価値はなくてなってしまうのです。
これは研究発表に限らず、どんなプレゼンにおいてもそうでしょう。発表者の思いがこもっていないプレゼンになんて意味はありません。誰かに意見を述べる時だってきっとそうです。「自分は絶対にこっちが正しいと思っています。だから、その考えは間違っている。こうしてください。」と思い切って言えるくらいの勢いがなければ、人の考えを変えることなんてできない。意見を述べるというのはそれくらい覚悟がいることです。自分の意見が採用されて、失敗すれば責任を負わされるかもしれません。しかし、そうやって成功した時は、きっとこれ以上ない達成感を感じることができるでしょう。
覚悟をもって自分の意見を述べましょう。そうすることで自分の信じる方向に社会を変えていくことができるはずですし、そうすることで初めて本当の意味で達成感を感じることができるのですから。
まとめ
今回はプレゼンの目的を意識することの大切さ、そしてその目的を果たすために必要な想いについてお話させて頂きました。
プレゼンを行うのであれば、覚悟を決めることが何よりも大切です。覚悟が決められないのであれば、プレゼンにも、意見にも何の価値もありません。何事も、覚悟を決めること、自分のスタンスを決めることから始まります。自分と向き合って、自分はどうしたいのか、自分はどう考えているのかに目を向ける時間が必要なのかもしれません。
今回も最後まで読んで頂きありがとうございました。
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