頑張ったことを話すな
ここでは、私が様々な人の話を聞いていて、「これを言っちゃうから長くなるんだよね」ということをまとめます。
①「プロセス」を話す
②気を遣いすぎる
③自分の意見と違うことを言う
④笑いを入れる
プレゼンを冗長にする一番の原因は、①「プロセス」を話すことだと830は思います。どうしてプロセスを話してしまうのか。それは頑張ったことを認めてもらいたいからです。こういった感情はプレゼンの質を大いに下げてしまいます。
たとえば先ほど、聞き手に聞かれた時に応えられるように準備だけしておけば、こちらから余分な情報を提示する必要はないとお話ししました。しかし、その準備のためにも資料を作ることになります。頑張って資料を作るとどうしても見てほしくなる。わざわざ作った資料を付録としてプレゼン資料の最後に残しておくことが我慢できる人は圧倒的に少ない。せっかく作ったからとプレゼンの中に盛り込んでプレゼン資料が冗長になっていく。
プレゼンは自分の頑張りを発表する場ではありません。どうやって聞き手に行動を起こさせるかが問われる場です。そういったプレゼンの目的と逸脱した小さな行為によって、プレゼンの質は下がっていってしまうという事に注意しましょう。
他にもプレゼンが冗長になる原因はいくつかあります。印象的だったのは、③自分の意見と違うことを言うことです。プレゼンの中で自分の考えを伝えた後に、「一方でこういう意見もあると思いますが、これこれこういう理由で却下しました。」みたいな言い方をしてしまいませんか。830は予防線を張る意味でこういう表現を良く使ってしまいますが、プレゼンの場では無駄で、冗長を引き起こす原因の一つだと書かれています。
確かに、Aという意見が伝えたいのに、わざわざ自分でBという意見を引っ張り出してきて、「Bではありません。」って伝えるのって意味ないですよね。Aという意見だけを伝えて、質問で「Bはどうなんですか」って聞かれたら対応すればいい。Aという意見を伝えるために、Bではないと伝える必要は必ずしもないのではないかと830は感じました。
これからのプレゼン作成で意識してみようかなと思います。
読者の皆様も、自分のプレゼンを振り返って、冗長になってはいなかったか振り返ってみてください。参考になる部分があれば、次から意識してみてはいかがでしょうか。
プレゼンで大切なことは、聞き手に想いを伝えて行動を起こしてもらう事です。断じて、自分の頑張りを評価してもらう場ではないということを肝に銘じておきましょう。
まとめ
プレゼン資料を見ると、どれだけプレゼンに力を入れているかがすぐに分かります。文字だらけの冗長なプレゼン資料を見ると、聞き手を動かしたいって気持ちがないんだなって思ってしまいます。やらされ仕事で、自分がやるべきことをやりましたよっていう気持ちが見えてしまいます。
良いプレゼン資料は、本文は「スッキリ、カンタン」になっている一方で、付録のスライドは懇切丁寧に文字が書かれている場合が多い。本文では、付録参照とだけ書いておいて、聞き手が振り返った時に、付録をみればしっかりと内容を確認できるようになっているのです。
いつも情報が少なければいいという訳ではありません。プレゼンにおいては情報過多は問題です。しかし、聞き手が振り返った時に何も思い出せないプレゼン資料では、プレゼンの価値が低減します。どうすれば聞き手に最大の価値を提供することができるのかを考える必要があるでしょう。そういった意味では、「本文は簡素に、付録は丁寧に」を心がけるべきでしょう。
こういうプレゼン資料は世の中にはほとんど出回っていません。それくらい日本人のプレゼン能力はまだまだだという事です。だからこそ、プレゼン能力を高めるだけで、かなり希少価値の高い人材になることができるのではないでしょうか。
今回も最後まで読んで頂きありがとうございました。
本記事はあくまで830の主観を織り交ぜた上で、書籍の紹介をさせて頂いております。書籍との食い違いが生じてしまっている場合もございます。ご理解頂けますと幸いです。
正確な情報については、是非原本をご購入の上、お読み頂けますよう宜しくお願い致します。
今後も宜しくお願い致します。