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「仕事2.0」のすすめ_概要

第2章 日本型終身雇用の終わり

ネットが普及し、SNSによって個人同士が簡単につながる事ができるようになった現代は、「個人が力を持つ時代」となってきています。しかし、「仕事=会社に勤めること」という常識が植え付けられた私たちはまだまだそこから抜け出せないでいます。この常識の下に作り上げられてきた「日本型終身雇用」というものも廃れていこうとしています。労働者から見れば職務・勤務地・労働時間が選べないという点でデメリットは大きく、企業から見れば仕事がなくても労働者に給料を払わないといけないというのはデメリットです。確かに、逆の見方をすれば、この仕組みによってお互い安定を手にすることができていました。しかし、ネットが格段に進歩している現代では、この安定の価値が下がっていっているという事に着目して、考え方をリセットしていかないといけません。本当にそのデメリットを負うくらいそこに価値はあるのか、しっかり考えないといけません。
同様にネットの普及によって、情報はすぐに広がり、流行や文化がどんどん変化していってしまう時代になりました。企業は自社の事業を素早く作り上げ、時代の流れについていかないと生き残ってはいけません。そんな中で日本型終身雇用は重荷になっています。新しい技術を入れて人員削減したくても、簡単にリストラする事ができない。新しい事業のために最適な人員を入れたくても、他の社員を辞めさせることができない。利益率が悪いと判断された事業であっても、社員を働かせてあげるために簡単に手放すことができない。
就活などでは終身雇用なんて古いって学生側が意見を言ったりしますが、こういった観点からみると、日本型終身雇用に困っているのは労働者側ではなく、企業側なのです。企業はできるだけ早く日本型終身雇用から抜け出さないといけないのですが、社員のために簡単にやめるわけにはいかない。それが現状です。リストラしても大丈夫なように副業を推進したりしますが、終身雇用が身についている社員はなかなか一歩を踏み出してはくれない。頑張って長く雇ってきたけど、もうダメだってリストラをすると、そういった社員は恩をあだで返すように文句を言ってくる。どうしてリストラされないくらい自分のポテンシャルを上げてこなかったのか、自分の怠惰な生活は棚上げにする。
いつも社会の足を引っ張るのは何も考えない個人の集まりだと830は思います。