第2章 デザインに必要なもの
デザインを行う上で必要になるものは、奇抜なアイデアや独創的な感覚などでは全くありません。本書で述べられている、デザインに必要なものとは、マインドとスキルです。デザインを行う上での手法といったスキルについては次の章で説明されますが、著者はマインドが特に重要であると述べられています。そして、デザインに必要なマインドを、「クリエイティブ・コンフィデンス」と呼んでいます。
クリエイティブ・コンフィデンスとは、「自分の主観に自信を持っていること」だと書かれています。「自分には、周囲の世界を変える力がある」「自分には何かを生み出し、実行する力がある」「自分の考えってイケてるぞ、みんなに聞いてもらおう」という自信、それがクリエイティブ・コンフィデンスです。周りに合わせて自分の考え方にブレーキをかけてしまうという思考のクセが社会生活の中で身についてしまっている人が多い。このブレーキを外して、「自分の創造性に対する自信」を育てる事がデザインには不可欠です。
クリエイティブ・コンフィデンスを育むための4つの方法をここでは提示してくれています。
「常に楽観的でいる事」。どんな状況でもきっとうまくいくとポジティブに考えられることで、自分の創造性に対しても自信を持つことができます。
「常に初心者の気持ちでいる事」。どんな小さなことに対しても常に新鮮な気持ち・好奇心を持ち続け、ゼロベースで物事を考え直すことが大切です。
「常に助け合える状態を作る事」。困った時に声を挙げたらすぐに助けてもらえたり、声をかけられたら手を貸したりする環境を作ることが大切です。
「クリエイティブな行動を信じる」。クリエイティブな発想とは、地図も羅針盤も持たず、太陽と星だけを頼りに航海に出るようなものです。不安になる事もたくさんあるでしょう。しかし、正しいと思った事を、クリエイティブな行動を最後まで信じる事、これがとても重要です。
830はこの中でも「常に助け合える状態を作る事」が非常に大切だと思います。どんな突飛な発想に対しても、「面白そうだね」「やってみよう」「こうしてみたら」ってポジティブな反応が返ってくる環境だったら、いろんな発想を口に出しやすくなる。そういった突飛な発想が時として、成功に繋がる。どんな挑戦に対しても、周りが応援してくれるような環境なら、どんどん意見を出して挑戦していけると思うんです。環境が先か、挑戦が先か、ニワトリと卵の話にはなってしまいますが、デザインに適した環境を育んでいくために830達にできる事は、「どんどん挑戦する」そして「人の挑戦を応援する」この二つしかありません。いい環境を探すんではなくて、いい環境を作っていく。そこに価値があると830は考えています。
コメントを残す