「外来種は本当に悪者か?」の最終回になります。
良ければ本書を手に取って、「教養」として取り入れて頂ければいいなと思います。
目次
- 生態系の新陳代謝
- 生物の多様性
- まとめ
生態系の新陳代謝
生態系は、自然のバランスを保つことを目的とする会員制クラブではない。最近顔なじみになったばかりの在来種だろうと、偶然、あるいは人為的に到来した外来種だろうと、誰でも参加できる開かれた場所なのだ。在来種か外来種かという区別はまったく重要ではない。
「外来種は本当に悪者か?」 フレッド・ピアス
本書では、在来種や外来種といった区別にこだわらずに、生物の多様性を保つためにどうしていくのが最善なのかを考えていく必要があると絶えず述べられています。多額の投資をして在来種を守っていくことで生物の多様性を維持していくというのは蓋然性が高いのだろうかと。各生物を最も生きやすいところに繁殖させたり、交雑を促していく方が、生物の多様性を維持する手段としては蓋然性が高いのではないのかと。
その例えとして会員制クラブを挙げています。古い付き合いの人たちだけでつるんでいるようではいけないと。いろんな人を歓迎し、変化を促していかないといけないと。そうしないと私たち人類の存在すら危うくなっていってしまうかもしれません。
生態系自体が生き物なのではないでしょうか。生き物は環境の変化に伴って進化し、変化していきます。在来種が絶滅し、新たな種が表れてくるというのは、生態系の進化なのです。
どうして今いる種を特別扱いする必要があるのでしょうか。
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