技術よりも経営
技術的な優位性というのは、このように永遠不変のものではない。だから、企業経営を安定させようと思うなら、例え技術的にさほど優れていなくとも、どこでもやれるような事業を優れた事業にすることが大切である。
(中略)
昔からあるような業種でも優れた実績を残している会社というのは、世の中で決して目立つ存在ではない。だが、平凡な仕事を立派な事業にしている会社こそ、実は非凡な会社なのである。
起業を志す段階で、突飛な発想が必要であると考えてしまいがちです。しかし、そういったものに頼るのは非常に危険であると稲盛さんは述べられています。もし会社が新しい技術だけに頼っているのであれば非常に危険だ。新技術を次から次へと生み出せるならともかく、技術進歩が速い時代に、その会社の技術的な優位性などすぐに崩壊すると。
新しい技術なんて必要なくて、既存の技術の中でどうすれば付加価値を生み出せて、利益を出せるのかを考えるのが重要であると語られています。
与沢翼さんも全く同じことを語られていました。目新しい技術を取り入れるよりも、既存の技術を使いこなす方がビジネスになると。
こういった考え方の一つ一つが、830のような凡人とは180°が違うのだなと勉強させられました。
そういった観点から、稲盛さんは技術でなく、経営に力を注がれました。
そして導き出したのがアメーバ経営であり、大家族主義という考え方です。
仕組みを知ったところで簡単にまねができるものではありません。これが京セラを大企業として君臨させている所以なのでしょう。
しかしながら、これからビジネスを始める、これから組織を発足する、これからチームで活動するという立場であれば、設立時から取り入れていくことのできるものであると思います。是非、チームの基本理念として考えてみてください。
まとめ
今回は、アメーバ経営を成功へと導いた「絆」について、そして、経営の重要性についてお話させて頂きました。
会社経営に限らず、チーム運営をする上で非常に役立つ考え方だと思うので、是非参考にしてみてください。
実際に本を手に取り、読み込んで頂ければより良いのではないかなと思います。
最後に、「大家族主義」の根本となる運命共同体についての記述を引用して終わりたいと思います。
こんなこと経営者に言われたら、信頼してみようかなって思うかもしれないですよね。
家族とは、家族の構成員である祖父母、父母、子どもたちが、自分たちの家族のために、みんなで一生懸命がんばるという伝統的な家族である。親は子を思い、子は親を思いやる。家族が立派に成長し、家が発展していくことにみなが喜びを感じるという運命共同体のことである。お互いに相手のことを慈しみ、相手のために尽くしてあげるという愛に包まれた家族関係である。
今回も最後まで読んで頂きありがとうございました。
本記事はあくまで830の主観を織り交ぜた上で、書籍の紹介をさせて頂いております。書籍との食い違いが生じてしまっている場合もございます。ご了承の上、ご理解頂けますと幸いです。
正確な情報については、是非原本をご購入の上、お読み頂けますよう宜しくお願い致します。
今後も宜しくお願い致します。