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「『再エネ大国 日本』への挑戦」_2

日本は再エネで地方から変わる

藻谷 これから東京の収入源がどうなっていくのかはわかりませんが、エネルギー自給率を高めて経済力をつける地方は、東京がどうなろうとも増えていくでしょう。

山口 日本は地方から変わっていくと。

藻谷 そうです。地方から変わります

前のテーマで書かれているように、日本にはたくさんの再生可能エネルギー資源が存在します。しかし、その多くが地方に偏在してしまっている。例えば、風力発電も期待されていますが、その資源の多くが北海道や東北地方に偏在してしまっているのです。
一方で、エネルギーの需要は都市部に集中しており、この地理的ギャップを埋めることが課題となっています。地方でたくさんの電力を発電したとしても、送電する間にエネルギー損失が起きてしまうために経済的なエネルギー活用ができないというのが国内エネルギーの課題なのです。
世界的に見ても、エネルギーは偏在しており、エネルギーの需要と供給の地理的ギャップをどのように埋めていくのかというのはとても大切な問題です

しかしながら、こういった問題は置いておいたとして、本書で書かれているように、まずは地方で再生可能エネルギーの活用を進めていくというのも重要なのではないかなと感じました。エネルギーを送れないことを懸念して足踏みをするんじゃなくて、とりあえず今の地方の需要を賄えるくらいの再生可能エネルギーを導入していくのがファーストステップなのではないかなと。各地方がそれぞれの強みを生かして分散型電源を導入し、エネルギーの自給自足を実現する。大型火力発電に頼らないエネルギーチェーンを構築できた時、その地方は確実に優位な存在になる。
その時には、エネルギーの地理的ギャップの問題も解消されて、余ったエネルギーを都市部に供給できる仕組みが出来上がっているかもしれない。そうなった時に、電力が余っていなければその仕組みを活用することもできないのです。だからこそ、今から、それぞれの地方でエネルギーインフラを構築していくべきなのです。将来、日本のエネルギーインフラを支えているのは、地方の再生可能エネルギーかもしれません。

本書の中では、太陽光発電から、水力発電、バイオマス発電など、様々な政策が取り上げられているので、ぜひ手に取ってみてください。きっと参考になると思いますし、勇気をもらえる一冊になっていると思います。

本書の中で、著者山口さんと地域エコノミスト藻谷さんの対談が収録されていますが、その対談はこの掛け合いで締め括られています。
「日本は再エネで地方から変わる」と。

まとめ

コロナの影響などもあって、テレワークが注目されています。そんな中で地方への移住などに興味を示す人も多く、地方に光が当たっています。

しかし、ただただ自然が多くて住みやすいというだけではなくて、地方というのは再生可能エネルギーの宝庫なのです。地方移住なんて話を置いておいたとしても、地方には十分なポテンシャルがあって、これからの日本を左右する重要なポジションに立っているのです。

830的に、今後どれだけリモートワークなどが普及したとしても、都市部と地方の人口の偏りはなくならないと思っています。現状の人口の偏りはある程度維持されると考えています。
だからこそ、地方のエネルギーを都市部で利用できるようにするエネルギーインフラは不可欠だと考えています。どのように経済的にエネルギーを利用するのか、この点については長くなるので割愛しますが、まずは地方で十分な発電をおこなえるようにすることが喫緊の課題だと感じています。

ぜひこの一冊を参考に、各地方自治体でチャレンジを始めてほしいと思います。
リスクがあるかもしれません。一歩踏み出すのは大変かもしれません。
しかし、日本の未来のためにチャレンジをするってきっと楽しい


あとがき

今回も最後まで読んで頂きありがとうございました。
本記事はあくまで830の主観を織り交ぜた上で、書籍の紹介をさせて頂いております。書籍との食い違いが生じてしまっている場合もございます。ご理解頂けますと幸いです。
正確な情報については、是非原本をご購入の上、お読み頂けますよう宜しくお願い致します。
今後も宜しくお願い致します。