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「キミが働く理由」のすすめ_2

難病の少女の童話

お母さんは、「何でうちの娘が、こんなむごい姿にならなければいけないの?」と、その子の姿を見るといつも泣き崩れていたそうです。
彼女は、そういうお母さんを見るのがとてもつらかった。
お母さんにはいつでも笑顔で、きれいで、元気でいてほしかった。
そこで彼女はお母さんが来ると笑顔で迎えるようになりました。
さらに、彼女はお母さんのために、童話を作るようになりました。
その中に、『強い子』というお話があります。それは彼女が生まれる前の物語です。

彼女が生まれる前のこと。ある日、神様に呼ばれました。神様のもとに行くと、そこにはすでにたくさんの赤ちゃんが集まっていて、神様が一人ひとりにプレゼントを配っています。
お金持ちの家に生まれたいと言えば、お金持ちの家に生んでくれる。この町に生まれたいと言えば、この町に生んでくれる。神様はどんなプレゼントでもくれるのです。
そして、彼女の番になりました。
ところが、彼女は自分が欲しいプレゼントが決まっていませんでした。
彼女が何気なく、あたりを見回すと、たまたま神様の背中の後ろに、「重い病気」というプレゼントが隠すように置いてあるのを見つけます。
彼女は神様に聞きました。
「これはいったい、どんなプレゼントなの?」と。
「これはすごく苦しいプレゼントだよ」
「誰がもらえるの?」
「一番強い子だよ。生まれてからすごく苦しむから、一番強い子にしかあげられないんだ」
彼女は少し考えてから、言いました。
「苦しむんだよね。それなら、ほかの子にはあげないで。私が一番強い子だから、私なら耐えられるから、ほかの子にはあげないで」とお願いしたのです。
「そうか、君が一番強い子なんだね。君が来るのを待っていたんだよ」
そうやって神様がくれたのが、このプレゼント。
「だから、私が誰よりも強い子なんだよ」、とお母さんに話しました。

お母さんはその話を聞いて、少し元気になりました。
「自分の娘は、ほかの子が苦しむのが嫌だから、自分からこの病気をもらって、こうして生まれてきた。うちの娘は一番強い子なんです」と。

まとめ

利他の精神がないと、心地よく働いていくことはできません。いくらお金がもらえようと、いくら好きなことで仕事ができようと、誰かの役に立っていると思えなければ、きっとむなしくなるだけです。だからこそ、「キミが働く理由」を探していく上で、利他の精神は必要不可欠です。
どうすればそれを身に付けていくことができるのか。それが一つ目のテーマです。どんな些細なことでもいいから、誰かのために何かをしましょう。見返りや相手の反応を求めていけません。そんなものがなくとも、自分が誰かのために何かをできているというだけで、それが十分すぎるほどの報酬になっているということを知りましょう。
二つ目の難病の少女のお話はとても印象的でした。どんな状況でも誰かのためになることができる。皆さまにも、このお話から何か感じて頂ければ幸いです。


あとがき

今回も最後まで読んで頂きありがとうございました。
本記事はあくまで830の主観を織り交ぜた上で、書籍の紹介をさせて頂いております。書籍との食い違いが生じてしまっている場合もございます。ご理解頂けますと幸いです。
正確な情報については、是非原本をご購入の上、お読み頂けますよう宜しくお願い致します。
今後も宜しくお願い致します。

P.S.

神様が人間社会に出てくるときがあり、そのときに普通の人間とは違う証拠をわざわざつくって、地上に降りてくる。そういう神様の絵が描かれているというのです。
南米では知的障害や精神障害も神様の証拠ととらえられている。
これは大変ショックでした。なぜなら、日本では障害を持ったお子さんが生まれると、ご両親が「これからどうしよう?」と心配になるはずです。
ところが、昔のこの地域では手がない、指がないお子さんが生まれると、村中の人がお祝いに来たそうです。
「神様が降りた!」と言われて、その子は一生尊敬されて、感謝されて生きるそうです。その子が生まれた家は、「神様が降りた家」ということで、末代までとても大切にされるのだそうです。

(中略)
つまり、何があったかが問題ではなく、その問題をどう受け止めて、自分の人生や日々にどう生かしていくかが本当に大切なことだということです。

「Factfulness」です。
世の中の物事には、白黒がついている訳じゃない。ほとんどのものはグレーで、こちらの受け取り方次第で、白にも黒にもなれるものばかりだと。

二つ目のテーマでお話しした難病や、ここでお話ししている障害についても同じことが言えるでしょう。現在の世間一般では、それらはとても苦しいものだと考えられます。しかし、少し時代が違えば、とても尊いものだと受け取られていたのです。難病や障害自体はグレーでしかなくて、現代ではそれを黒ととらえているけど、昔は白ととらえていた。
基準が違えば見え方は180°変わってくる。この世の中はそんなものばかりです。
だからこそ、現代の常識に囚われないでください。難病や障害を持っている人を見て、「苦しんでいる」なんて考えるのは失礼極まりない。それらは人としての一つの特性でしかなくて、特別視すべきものではない。「あなたはA型なんですね。僕はB型です。」くらいの差でしかない
困っていれば助けるし、助けを求められれば手を貸せばいい。それは誰に対しても同じことです。常識や固定概念にとらわれて、ある事象に白黒をつけてしまうというのは非常に危険な行為です。
世の中にはグレーなものばかりであるということをしっかり意識していきましょう。自分の物事のとらえ方に疑問符を投げかけるというのはとても大切な行為です。