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若者はいつの時代も自分の欲求に貪欲だ

多くの本に現代の若者の価値観が記されています。
この本の中でも紹介されていますので、是非紹介させてください。


目次
  • 現代の若者
  • まとめ

現代の若者

多くの識者が今の若い世代の特徴を挙げるときに言うのが、「物欲や出世欲は低いけれど、他人や社会に貢献したいという欲が高い」ということです。これは経済の流れを見ていても納得のいくことで、現代では幸福感を満たすために、人とのつながり、感謝といったものを求めるようになってきているのです。
寄付は、こうした利他行動から幸福を得るための、ひとつの役割を担っていると思います。実際に、寄付や社会貢献活動をしている方々は、人生を楽しんでおり、周りの人も幸せにしている印象です。

同年代の人と話していても、出世したいと考えている人はかなり少ない。物欲がある人は一定数いるが、それよりも人との関わり合いを重視している人の方が多い。物欲がある人というのも、本当に「そのものが欲しい」と考えているというよりは、「それを持っていることで周りから一目置かれたい」という感覚の人が多いように感じる。生まれてから何不自由なく生きてきて、もはや物が欲しいという感覚はほとんど持ち合わせていないとっても過言ではないでしょう。

お金に対する欲求もかなり薄れている。物欲がなければ、根本的にお金は必要なくなる。一軒家が欲しいわけでもないし、車が、時計が欲しいわけでもない。そうなると必要になるお金も少なくなる。お金のために一生懸命働く必要もなくなるし、出世する必要もなくなる。
そういった一元的な競争の中で必死に駆けずり回るのではなくて、自分がやりたいことをやれる生活を求めるようになってきている。好きなことができればいいし、好きな人と時間を共有できればいい。そのために必要なお金は思っているほど多くはない。

ものを手に入れる幸福感を失った若者は、人からの感謝やいきがいから幸福感を得るのである。ものをもらっても幸福感を得られない若者でも、人から「ありがとう」と言われれば幸福感を得ることができる。誰かの役に立っていると思えることで、生きがいを感じて幸福感を得ることができる。幸福感を得る方法がこれまでとは大きく変わってきているのである。そんな社会の変化の中で、お金に対する貪欲さがなくなるのは当然だろう。それは若者が草食系で、根性がないのではなくて、そのように社会全体が変わっているのである。
若者が社会貢献を声高に叫ぶのは、偽善者を装っているのでもなければ、目立ちたがっている訳でもない。それが自らの幸福感への一番の近道であるにすぎないのだ。若者は「お金を稼ぐのが汚らわしい」とか、「見栄のために働くなんて嫌だ」というような考え方を持っている訳ではない。ただただ、それよりも社会貢献したいという欲求に駆られているにすぎないのだ。いつの時代も若者は自分の欲求を満たすために全力だ。それがたまたま現代では社会貢献になっているだけなのである。

こんなふうに考えれば、少しずつでも若者に共感できるのではないだろうか。

まとめ

若者はいつの時代も自分の欲求に貪欲だ。自分のことが一番大好きで、自分のために全力だ。
今までは自分の幸せのためにはお金が必要だったから、一生懸命働いた。しかし現代はお金から得られる効用が小さくなっている。一生懸命働いてお金を稼いだところで、自分の幸せには繋がらないと考えているのである。
現代の若者はどんな時に幸せを感じるのか。それは人から感謝されたり、やりがいを感じた時だ。自分の生きている意味を見い出せた時、幸せを感じることができる。だから、現代の若者は社会貢献をしたいと考える。
多くの人はそういう若者を見て、「きれいごとばかり言っているな」とか、「偽善者だ」とかと思うのかもしれない。しかし、彼らは決してきれいごとを言っている訳でも、偽善者なわけでもない。自分の欲求のために貪欲なだけだ。
若者が自分の欲求に貪欲であるというのはいつの時代も変わらない。そんな若者をうまく利用して、社会をより良くしていけばいい。そうやって日本経済は大きくなってきたのである。若者の社会貢献欲をうまく利用して、社会問題を解決していく。それが経験を積んだ大人がやるべき仕事なのではないだろうか。


あとがき

今回も最後まで読んで頂きありがとうございました。
本記事はあくまで830の主観を織り交ぜた上で、書籍の紹介をさせて頂いております。書籍との食い違いが生じてしまっている場合もございます。ご理解頂けますと幸いです。
正確な情報については、是非原本をご購入の上、お読み頂けますよう宜しくお願い致します。
今後も宜しくお願い致します。