先日、
830がせどりで利用していた
フリマアプリ「ラクマ」で詐欺に遭いました。
今回は、
同じような被害が出ないように、
手口と対処法、
そこからの学びについて、
記事を書かせて頂きます。
宜しくお願いします。
概要
フリマアプリの仕組み
詐欺の話をする前に、
フリマアプリ「ラクマ」の仕組みについて紹介させて頂きます。
少し複雑ですが、
理解して頂ければ幸いです。
フリマアプリとは、
CtoC取引をネット上で可能にする仕組みです。
細かな説明は省きますが、
売買取引における、
取引・商品・お金の流れを説明します。
売買取引は、
①買い手が商品を購入する
②買い手が代金を入金する
③売り手が商品を発送する
④買い手が商品を受け取って、受取通知をする
⑤売り手が商品のフリマサイトに完了通知を送る
⑥売り手が代金を受け取る
という6段階で進んでいきます。
商品の流れは、
売り手⇒宅配業者⇒買い手
となります。
それに対してお金の流れは、
買い手⇒ラクマ⇒売り手
となっており、
取引中はラクマがお金を管理して、
不正取引が行われないように設計されています。
例えば、
入金したけど商品が送られてこない、
購入した商品と違うものが届いた、
といった場合は、
受取通知を行う前に、
買い手がラクマに申請することで、
取引をキャンセルし、
代金を取り返すことができます。
売り手は買い手に受取通知を行ってもらわないと、
ラクマから代金を受け取れないため、
誠実な取引が求められます。
詐欺の手口
今回の詐欺の手口について紹介します。
今回の詐欺は、
商品を宅配業者、
お金をラクマが管理しており、
売り手側がいずれにも関与できないタイミングが狙われました。
(図の5-6行目)
買い手は代金の入金までを済ませます。
その後、売り手は商品を発送します。
通常、
買い手が受取通知を行うまでは、
「購入者からの受取確認をお待ちください」
という画面が表示されています。
受取通知が来ると、
取引完了通知を行うための画面に遷移するのですが、
今回の詐欺は、
この画面に遷移する前に、
取引画面が削除されるというものです。
売り手は取引完了申請を行う事ができないため、
代金を受け取ることができません。
商品は発送してしまっているので買い手に届き、
代金は受け取ることができないので、
売り手の手元には何も残らないという事になります。
一般的に取引画面が削除されるのは、
ラクマに取引のキャンセルを申請した場合のみです。
例えば、
発送前にやっぱり購入を辞めたい、
同梱発送したいので改めて現在の取引をキャンセルして新たな取引をしたい、
といった場面で、
ラクマのサポートセンターに取引のキャンセルの申請をすると、
サポートセンターがコメント欄などから、
両者の合意を確認した上で、
取引をキャンセルするという仕組みがあります。
すると、
取引完了通知画面に遷移する前に、
取引画面は削除され、
代金は買い手に返金されます。
発送前であれば、
売り手の手元には商品が残り、
買い手にはお金が返金され、
元の状態に戻るようになっています。
今回は、
商品発送後に取引のキャンセルが行われているため、
商品もお金も買い手側に届いてしまうという詐欺でした。
しかしこのようなタイミングで、
取引のキャンセルを両者が合意するという事は考えられないので、
取引のキャンセルは行われず、
今回のような結果になる事は通常考えられません。
830なりに考えた手口は3つ。
Ⅰラクマのサポートセンターの職員が詐欺を行っている。
サポートセンターの職員で取引のキャンセルを自由に行う事ができる人であれば、このような詐欺を行う事は可能です。職員が買い手となって、代金を入金して、売り手に商品を発送させる。その後、自ら取引をキャンセルして代金を自分の手元に返金させれば、ただで商品を受け取る事が可能です。
Ⅱラクマのシステムがハッキングされている。
ラクマのシステムをハッキングしており、自由に取引のキャンセルを行う事ができる人もこのような詐欺を行う事が可能です。Ⅰと同様に、買い手となって代金を入金して、売り手に商品を発送させる。その後、システムをハッキングして取引をキャンセルすれば、代金を自分の手元に返金させ、商品を受け取ることができます。
Ⅲサポートセンターが両者の合意を確認していない。
サポートセンターが取引のキャンセルを行う際、通常は取引画面のコメント欄で両者の合意を確認した上でキャンセルを行います。しかし、この確認が甘いと今回のような詐欺は起こりえます。ある人が商品を購入して代金を入金し、売り手に商品を発送させます。その後、受取通知を行う前にサポートセンターに取引のキャンセル申請を行います。通常であれば、取引キャンセルの合意は行われていないため、申請をしても取引がキャンセルされることはありません。しかし、サポートセンターが合意を確認せずに取引をキャンセルしてしまったとすれば、代金は買い手に返金され、商品も買い手に届いてしまうという状況が出来上がってしまいます。
830の予想では、Ⅲが一番現実的なのではないかなと思います。
サポートセンターに届く取引キャンセルの申請はかなり多い事が予想できますが、
その多忙さゆえにチェックが甘くなり、
合意されていない取引もキャンセルしてしまう事は容易に想像できます。
830の場合は、
発送後すぐに取引がキャンセルされているのに気付いたため、
商品が買い手に届いてしまう前に、
郵便局で配送を止めてもらうようにお願いしたのですが、
「『かんたんラクマパック』で配送しているものについては、
差し止めを行う事ができない」と言われました。
差し止めを行う場合は、
ラクマに連絡をして、
ラクマ側から申請しないと、
配送を止める事はできないらしいです。
ラクマのサポートセンターはメール対応しかしておらず、
連絡には数日かかってしまうため、
その間に商品は買い手に届いてしまいます。
なので、
発送してしまった瞬間に、
売り手側は対処しようがなくなってしまうという事です。
本当にうまい詐欺を考えたものだと思います。
少しわかりづらい部分もあると思うので、
もう一度ゆっくり読み返してじっくり理解してみてください。
詐欺への対処法
対処法は2つあります。
購入申請を設定する
ラクマでは取引を開始する前に、
売り手側が買い手を選ぶことができるような仕組みがあります。
それが「購入申請」です。
ラクマのサイトでは、
購入者がすぐに商品を購入できるよう、
「購入申請」をつけないことが推奨されていますが、
このような詐欺対策として、
830はすべての商品に、
「購入申請」をつけるようにしました。
この詐欺を行っているユーザーは、
詐欺専用のアカウントであることが分かりました。
アカウントの特徴としては、
①取引履歴が0の新品アカウントである
②名前が数字の羅列である
③トップ画がデフォルトのままである
が挙げられます。
「購入申請」を設定していれば、
怪しいアカウントを拒否する事ができますし、
詐欺をする側も、
わざわざ「購入申請」を設定しているユーザーに対して、
詐欺を行ってきません。
詐欺対策として、
「購入申請」を設定することを強くお勧めします。
怪しいアカウントには発送しない
「購入申請」を設定していない場合は、
購入者を選ぶことができないため、
怪しいアカウントであっても、
すぐに取引が開始されてしまいます。
怪しいアカウントには決して発送を行ってはいけません。
発送を行う前に、
購入者のアカウントを確認するように心掛けましょう。
また、
メルカリなどのフリマアプリでは、
元々「購入申請」というシステムが導入されていないので、
このような詐欺に対処するには、
この方法しかありません。
ラクマ以外のアプリを使っている人は、
怪しいアカウントには発送しないことを心掛けましょう。
考察
自分の身は自分で守る
詐欺といったものはよくテレビでも取り上げられます。
いつもテレビを見ていて、
「どんくさいなー」とか、
「詐欺に引っかかる方が悪いやろ」とか、
思っていたんですけど、
実際に被害に遭うと本当に悔しいです。
購入時、
急に2,3件の商品購入があり、
アカウント名が全て数字の羅列だったので、
怪しいなとは思っていました。
それでも、
システム上損することはないから、
怪しいけど売れたからいいや、
と思って商品を発送すると、
こういった結果になってしまいました。
まさかシステムがハッキングされている、
もしくは取引キャンセルが成立するとは思ってもみなかったので、
失敗したなと思います。
それでも被害は幸いなことに、
4,5万程度で収まったので、
良かったです。
配送を止めてもらう申請をしようと、
カスタマーサポートに連絡をしましたが、
当然ながら対応が間に合わず、
商品を取り返すことはできませんでした。
取引履歴のスクショなどの証拠とともに、
詐欺被害に遭ったことをサポートセンターに報告しましたが、
返信は返ってきていません。
このまま泣き寝入りするしかないようです。
手口がどういったものであるのか、
システムがハックされたのか、
サポートセンターの不手際なのか、
確かめる事はできませんが、
いずれにせよ詐欺被害を保証してくれることはありませんでした。
詐欺に遭った当初は、
「ちゃんとシステム管理してたらこうならなかったんだから返金しろよ」とか、
「メール無視するとかどうなってんねん」とか、
ものすごい腹立ってたんですけど、
落ち着いて考え直すと、
やっぱり詐欺に遭うのは、
自己管理不足だなと思います。
対処法を紹介しましたが、
しっかりリスク管理していれば、
詐欺には合わなかったわけですし、
システム管理のせいにしても始まらないなと思いました。
自分の身は自分で守らないと誰も守ってくれない、
社会ではこういう詐欺師も相手にしていかないといけない、
という事を身をもって学ぶことができました。
実際に詐欺に遭う事がないと、
学べなかったことだと思うので、
本当にいい経験ができたなと思います。
リーズナブルとは
ラクマのカスタマーサポートの対応に怒りを感じていましたが、
その分日頃は安い手数料で取引をさせて頂いていますし、
その日頃の利益がこういう所で回収されてしまうのだなと感じました。
こういったサポートセンターの不十分さも踏まえた上で、
料金体系は十分かどうかを考えないといけないなと感じました。
商品の配送をいち早く止めたい時に、
「なんで電話対応してないねん」
って思いましたが、
電話対応などにコストをかけていないからこそ、
日頃の料金体系を実現できている訳で、
緊急事態の時だけそこに文句を言うのは間違っているな、
と感じました。
電話対応をお願いすれば、
日頃の手数料は高くなってしまうわけで、
電話対応はあるけど手数料が高いサイトと、
電話対応はないけど手数料が安いサイト、
どちらを取るかを考えないといけない。
手数料が安いサイトを選んだのであれば、
緊急事態の時に電話対応がないことに、
腹を立てるのはお門違いなんだなと学ぶことができました。
830はそこまで考えてサイトを選んでいませんでしたし、
自分の未熟さを思い知らされました。
このように、
料金とサービスの質をしっかりと考えた上で、
そのバランスが適切に取れた、
「リーズナブル」なものを選んでいかないといけないなと感じました。
例えばレストランを探す時でも、
安くておいしいお店を探すのって
自然の摂理に反しているなと思うんです。
安ければそれ相応の味になるのは覚悟しないといけないし、
おいしいものを食べたいのであればそれ相応のお金を払わないといけない。
それが「リーズナブル」という事だと思うんです。
「リーズナブル」なものを選ばないと、
必ずどこかでひずみが起こってしまう。
安くておいしいお店があったとすれば、
人件費を削って社員が忙殺されているかもしれませんし、
在庫ロスを減らすために腐りかけの材料を使っているかもしません。
そういった問題を考慮した上でも、
安くておいしいお店を探すのであればいいですが、
830は自然の摂理にあった、
「リーズナブル」なお店を選ぶ方がいいのではないかなと思います。
何度も言いますが、
おいしいものを食べたければそれ相応の値段を支払わないといけませんし、
いいサービスを受けたければそれ相応の手数料を払わないといけません。
何かサービスを提供するためには、
当然コストがかかります。
そのコストを自然の摂理に反して下げようとすれば、
必ずどこかで問題が生じます。
問題が、
サービスを受ける側に生じるのか、
サービスを提供する側に生じるのか、
それは定かではありませんが、
必ずどこかでひずみが生じます。
自分が「リーズナブル」以上のサービスを受けたせいで、
誰かが苦しんでしまっているかもしれない、
という事をしっかりと自覚した上で、
サービスを選んでいかないといけない。
どうしてこれだけの価格が実現できているのかを、
しっかり理解した上で、
「リーズナブル」なのかどうかを判断してから、
サービスを選んでいく必要があると思います。
「リーズナブル」は、
「安い」という意味ではありません。
「リーズナブル」とは、
「合理的」という意味です。
830は、すべての人が、
あるサービスに対して、
納得がいく対価をしっかりと支払っていくことで、
ブラック企業といった、
社会のひずみを減らしていけるのではないかと考えています。
普段の生活で自然に反した、
価格帯の商品を使ってしまってはいませんか。
それが回りまわってブラックに働かされているのかもしれません。
今一度自分の受けているサービスを見直してみてはいかがでしょうか。
まとめ
今回は、
最近830が遭遇した詐欺について、
紹介させて頂きました。
詐欺の手口、
詐欺への対処法もしっかりと載せているので、
是非参考にしてみてください。
最近はフリマアプリなどの普及も著しく、
新しくフリマを始める人も多いと思います。
830が遭遇した詐欺以外にも、
「5万円詐欺」や「二重請求詐欺」など、
様々な詐欺が報告されています。
五万円詐欺
⇒https://shadouraku.com/2019/10/24/%E3%83%A9%E3%82%AF%E3%83%9E%E3%80%80%EF%BC%95%E4%B8%87%E5%86%86%E8%A9%90%E6%AC%BA%E3%81%AB%E3%81%A4%E3%81%84%E3%81%A6/
二重請求請求
⇒https://internet.watch.impress.co.jp/docs/column/dlis/1230517.html
同じような被害に遭わないように、
拡散希望です。
宜しくお願い致します。
今回も最後まで読んで頂きありがとうございました。
コメントを残す