「モモ」という非常に興味深い一冊を読みました。
その中で出てきた「致死的退屈症」について抜粋してみました。
とても考えさせられるものがあります。
あなたは「致死的退屈症」を患ってはいないだろうか。自分の人生を満喫できているだろうか。
- 致死的退屈症
- まとめ
致死的退屈症
はじめのうちは気のつかないていどだが、ある日きゅうに、なにもする気がなくなってしまう。なにについても関心がなくなり、なにをしてもおもしろくない。この無気力はそのうちに消えるどころか、すこしずつはげしくなってゆく。日ごとに、週をかさねるごとに、ひどくなる。気分はますますゆううつになり、心のなかかはますますからっぽになり、じぶんにたいしていも、世のなかにたいしても、不満がつのってくる。そのうちにこういう感情さえなくなって、およそなにも感じなくなってしまう。なにもかも灰色で、どうでもよくなり、世のなかはすっかりとおのいてしまって、じぶんとはなんのかかわりのもないと思えてくる。怒ることもなければ、感激することもなく、よろこぶことも悲しむこともできなくなり、笑うことも泣くこともわすれてしまう。そうなると心のなかはひえきって、もう人も物もいっさい愛することができない。ここまでくると、もう病気はなおる見こみがない。あとにもどることはできないのだよ。うつろな灰色の顔をしてせかせか動きまわるばかりで、灰色の男とそっくりになってしまう。そう、こうなったらもう灰色の男そのものだよ。この病気の名前はね、致死的退屈症というのだ。」
新入社員として会社で働いていると、「ここはこうした方がいい」「なぜこんな働き方をしているのか」と不満ばかりが募ってくる。しかし、そういう話をすると、「最初はみんなそう思うけど、気がついたら慣れて、なんとも思わなくなってしまう」と言われます。
まさにここの描写と同様です。
「じぶんにたいしていも、世のなかにたいしても、不満がつのってくる。そのうちにこういう感情さえなくなって、およそなにも感じなくなってしまう。なにもかも灰色で、どうでもよくなり、世のなかはすっかりとおのいてしまって、じぶんとはなんのかかわりのもないと思えてくる。」
この文章を読んで本当に怖くなりました。このまま働き続けてしまえば、830もこうなってしまうのかと。どうすればこの負の流れから抜け出すことが出きるのかと考えさせられる毎日です。
しかし、取り返しがつかなくなってしまう前にこの文章に出会えたことが何よりも幸運だったと思います。
皆さんは今どこにいるでしょうか。既にこの負の流れから抜け出すことができたでしょうか。
ぜひ自分を振り返ってみてください。
そして、周りを見渡してみてください。灰色な人たちの否定的な意見なんて気に留めず、自分がやりたいようにやっていく。それが何よりも大切なことかもしれません。
まとめ
あなたの周りには灰色の人たちばかりではないだろうか。
何を言っても受け入れられないし、何を言っても賛同してくれない。面倒が増えるから余計なことはするなという雰囲気だ。
あなたもそんな人たちと同じように、効率という名の鎖にがんじがらめにされたまま、これからの人生を歩んでいくのだろうか。
自分が本当にやりたいことをやらないで、誰のために人生を使うのか。こうあるべきだと自分が信じる世界のために一歩を踏み出してみればいい。
周りに批判されるかもしれない。白い目で見られるかもしれない。しかし、灰色の人たちの意見に惑わされるな。自分の人生だけでなく、灰色の人たちの人生も全部合わせてカラフルに変えてしまえばいい。
今回も最後まで読んで頂きありがとうございました。
本記事はあくまで830の主観を織り交ぜた上で、書籍の紹介をさせて頂いております。書籍との食い違いが生じてしまっている場合もございます。ご理解頂けますと幸いです。
正確な情報については、是非原本をご購入の上、お読み頂けますよう宜しくお願い致します。
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