今回は「ニュータイプの時代」の2回目として、論理力について記事を書かせて頂きます。
現代のビジネス界は、論理至上主義みたいな雰囲気が立ち込めていますが、決してそれが永遠に続くわけではない。
ロジカルシンキングがオワコンになる時代が来ると830は感じています。
論理的思考について今一度考え直してみましょう。
- 論理では意味を作れない
- 分かることで発見を見失う
- まとめ
- P.S.
論理では意味を作れない
論理では「意味を作れない」という問題です。すでに、現在の世界では「役に立つ」よりも「意味がある」ことの方に高い経済価値が認められている点については指摘しました。「役に立つ」ということは、明確化された問題に対して解決策を提供するということで、この領域では論理や分析は大いに力を発揮します。しかし「意味がある」という市場において価値を生み出すことはできません。ゼロからイチを生み出す「意味の創造」は、論理でどうこうできる問題ではないのです。
技術が進歩し、様々な面から最適化された現代社会において、求められるのは「ゼロからイチを生み出す」能力です。誰も不自由に思っていないところに問題を見出して、それを解決するために解決策を構想する。その問題を解決した時、初めて一般大衆はそこが問題であったことに気付くのです。
問題を解決するために技術開発を行うとして、多くの人はその技術の価値に気付くことができないんです。なぜなら問題に気づくことができていないのだから。その技術開発にどんな意味があるのか、それを伝えるのがリーダーの役割であって、この意味を創造する力が今後求められていきます。
しかし、論理で「ゼロからイチを生み出す」ことができるでしょうか。どれだけ論理力があったとしても、まず前提条件が与えられていなければ、論を進めていくことなんてできません。前提条件として問題が与えられないこれからの時代に、論理力は意味をなさない。
これまでは「イチをヒャクにする」のが仕事だった。前提条件があれば、論理力によってそこから論を進めていくことができる。しかし、前提条件が与えられないこれからの時代は、論理力ではなく、直観力が重要になる。自分の直観に従って、前提条件を独自に設定するのが仕事なのです。
受験勉強や研究を通して、論理でガチガチに固まった頭を柔らかくしないといけません。直観力を養っていかないといけないのです。
直観力を養うためには、幅広い教養が必要です。専門以外の幅広い知識を身に付けて、そこからインスピレーションをもらわないといけない。
デザイン思考といったスキルが最近話題になっています。しかし830は、そんな小手先のスキル以前に、根本となる教養が多くの人には足りていないと感じます。たくさん本を読み、たくさん芸術に触れ、たくさんスポーツをして、たくさん人と会話をして、教養を身に付けていかないといけない。
どの分野の教養が役に立つなんて誰にも分かりません。一見関係ないようなところからインスピレーションが湧いてくるかもしれません。
ぜひこれまで触れてこなかったような分野について勉強してみてください。きっと世界の見え方が変わっていくはずです。830も毎日クラシック音楽を聞き始めました笑。
分かることで発見を見失う
いわゆる頭のいい人は、いわば足の速い旅人のようなものである。人より先に人のまだ行かない所へ行き着くこともできる代わりに、途中の道端あるいはちょっとしたわき道にある肝心なものを見落とす恐れがある。
「容易にわかる」ことで新しい発見を失っている
「容易にわかる」ことで新しい発見を失っている。
830も身に染みて感じることがあります。正直、830は頭の回転や論理力は一般レベルよりも優れています。だから、みんなが1考える間に、830は3でも5でも考えることができます。これは人と話していればなんとなく感じます。
しかし、簡単に理解できてしまうからこそ、気付けずに終わってしまう部分がたくさんあります。いいことばかりでない。
「それってこういうことだよね」って人の意見を枠にはめてしまうことが多々あります。しかし、そうやって枠にはめてしまうと、新しい発見は得られなくなってしまう。たくさん本を読んで、知識があればあるほど、こうやって早とちりしてしまう。
しかし、そういった先入観を持たずに、最後まで人の意見を聞くことで新しく気付けることもたくさんある。自分は分かったつもりでいたけど、よく考えてみれば確かにおかしいよねって部分も見えてくる。
ディスカッションをしている中でも本当にそういうことが何度もありました。
結局何が伝えたいかというと、「理解が早い」というのは一つの性質にすぎなくて、だから良い、だから悪いって一概に言えるものではないということです。理解が早い方がいいこともあるし、理解が早いせいで悪くなってしまうこともある。それを補うためには、「理解が遅い」という性質も、「理解が早い」という性質と同じように必要だということです。
「自分は頭が悪いから」と卑下する人は少なくないでしょう。しかし、830にとってみれば、頭がいいという性質が必ずしもいいものなのだろうかと思うわけです。頭がいいという性質が必要とされるように、頭が悪いという性質が必要とされる場面が必ずあると830は感じています。頭が悪いことを卑下するんじゃなくて、それをどのように活かしていくかを考えればいい。頭が悪いことに価値が見いだされる時代も近いと思います。
論理的って、悪く言えば頭が固いだけじゃないですか。新入社員研修とかでは、論理的思考を身に付けろとか当然のように言われますが、それだけが正解じゃない。現代において論理力がもてはやされていようと、10年後は、「あいつは論理的にしか考えられないやつだな」と馬鹿にされる日が来ると830は思っています。
これまでの正解が、これからの正解じゃない。
これからの世界を生きていく830たちは、これまでの正解を追い求めていたって意味がない。
どんな世界が来るのかをイメージして先回りしていかないといけないのです。
「あいつは論理的にしか考えられないね」って論理力が揶揄される時代が必ず来ます。
そんな時代で求められる能力は発想力です。
幅広い知識を身に付け、インスピレーションを磨き、発想力を鍛えてください。
論理的にしか考えられない830は焦っているのです。
時代に先回りするためには、今、発想力を身に付けないといけないのです。
まとめ
今回は論理力について書かせて頂きました。
論理偏重の現代において、論理力が最強のスキルのように考えられています。
しかし、そんなわけではない。
かの有名な外資コンサル「マッキンゼー」も、発想力を売りにするデザイン会社を買収しました。
MBAの希望者は年々減ってきているようです。
未来求められるのは論理力じゃない。
発想力を磨いてください。
発想力。それが将来もてはやされるスキルです。
今回も最後まで読んで頂きありがとうございました。
本記事はあくまで830の主観を織り交ぜた上で、書籍の紹介をさせて頂いております。書籍との食い違いが生じてしまっている場合もございます。ご理解頂けますと幸いです。
正確な情報については、是非原本をご購入の上、お読み頂けますよう宜しくお願い致します。
今後も宜しくお願い致します。
P.S.
経営者として社員を動かす時も、意味を与えることが求められます。
企業の役割は、そこで働く社員に、働く意味を与えることです。
格安航空会社で知られるピーチ。
ただ薄利多売のビジネスモデルを航空業界で実現しようというだけで多くの社員がついてきたでしょうか。
『ピーチは何のために存在するのか。それは戦争をなくすためですよ。』
ピーチの井上社長はこう答えられています。
過去には日本とアジアの国々とのあいだで不幸な出来事がありましたね。ああいうことを二度と起こさないために、友達がいろんな国にいるという状態にしたいんです。そのためには若いうちからどんどん外国に出て、いろんな文化に触れ、たくさんの人と知り合ってほしい。ではどうするか?財布の軽い若い人でも乗れて、いろんな国に行ける、そういう航空会社が必要なんです。ピーチはそれをやるんです。
井上 慎一
戦争をなくすために、ピーチの社員は働いている。
世界平和のために、日々仕事を続けている訳です。
こうやって、意味を提供することによって、たくさんの人が頑張ることができる。
あなたが働いている会社は何のために存在していますか。
『企業理念』は本当に大切です。
自分は何のために働いているのか。
『企業理念』がきっと答えをくれるはずです。
ぜひ再確認してみてください。
目の前の仕事が輝きだすかもしれません。