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「稼げるプレゼン」_1

今回からは「稼げるプレゼン」という一冊を紹介していきます。
MicrosoftでPowerPoint(PP)に携わられていた越川慎司さんが書かれた一冊です。Microsoftを引退し、コンサルという立場からPPに携わってきた中で得られたデータドリブンな効果的なプレゼン手法を説いてくれています。
大学や会社でPPを使うことも多いと思います。是非参考にしてみてはいかがでしょうか。

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稼げるプレゼン [ 越川 慎司 ]
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目次
  • 「伝える」プレゼンではなく「伝わる」プレゼン
  • 人を動かす最強ツール
  • まとめ

「伝える」プレゼンではなく「伝わる」プレゼン

何のためにプレゼンするかといえば、相手に「伝える」ためではなく、相手に「伝わる」ためです。響きは似ていますが、この二つは、まったく異なるものです。
「伝える」の主役は話し手ですが、「伝わる」の主役はあくまで聞き手。
前者が、自分の伝えたいことを、様々なテクニックを駆使しながら一方通行で伝えるのに対して、後者は、相手が今どういう状況にあり、潜在的・顕在的かを問わず何を欲しているのか、どう変わりたいのかを考えたうえで、共感、納得感や腹落ち感を目指していくという違いがあります。

言葉の力は絶大です。「伝える」と「伝わる」。こういった本当に些細な言葉の違いを意識するだけで、考え方は大きく変わってきます。
自分のやってきたことを相手に分かりやすく「伝える」ために資料を作るのか、相手にとって重要な情報が明瞭に「伝わる」ように資料を作るのかで出来栄えは全く異なったものになるでしょう。

資料を作るためにはたくさんの情報収集が必要ですし、そのためにたくさんの労力を費やしてきたはずです。そういったバックグラウンドを考えると、どうしても頑張って得た情報を相手に「伝えたい」と考えてしまう。自分のやってきたことを分かりやすく「伝える」ために資料を作ると、必要以上の情報を盛り込んだ情報過多なプレゼン資料が出来上がる。しかし、それでは相手はついていくことができず、結局理解することができない。
相手に明瞭に「伝わる」ように資料を作ろうとすると、どうしても余分な情報は省いていく必要があることに気づくでしょう。これまで頑張って集めてきた情報を削るというのは苦渋の決断になる。しかし、その意思決定を行っていくことで、スマートなプレゼン資料が出来上がる。目的通り、相手に「伝わる」プレゼンをすることができるのです。

プレゼンというのは、あくまで必要な情報を提供して、相手に行動を起こさせるために行うものです。しかし、この部分を意識していないと、自分の頑張りをアピールする場だと誤解してしまう。
多くの人が陥りやすい勘違いは、頑張れば評価されるという考え方です。世の中、求められるのは結果であって、頑張りなんかに意味はない。結果を残してくれるのであれば、いくらサボってたっていい。それが現実です。頑張りに価値がないということを知っておかないといけないでしょう。
すると、プレゼンで自分の頑張りをアピールしても無駄だと考えることができる。じゃあ、何のためにプレゼンを行うのか。それは相手に行動を起こさせて、結果を残すためです。相手に行動を起こさせられなければ、そのプレゼンには何の意味もない。

自分の頑張りをアピールするために、たくさんの情報を詰め込んだ、アニメーションだらけの資料を作るのは卒業しましょう。どうすれば、相手にインパクトを残せるのか、相手に行動させることができるのかを考える必要がある。
自分の頑張りを分かってもらうために「伝える」プレゼンするのではなくて、「伝わる」プレゼンによって相手に行動を起こさせないといけないのだ。
どんなプレゼン資料を作って、どんなプレゼンを行っていくのか、ぜひこの一冊を参考にしてみてください、